キャンプに行くと、拾ってきた木を燃やし、たき火をすることがほぼ目的になってしまっています。
なんながみんなそうでないにしろ、たき火台の中の炎のゆらぎをじっと眺めているだけで、心が落ち着いていくと思います。
科学的なことは知りませんが、おそらく、セラピーに近いものがあるのではないでしょうか。
アロマセラピーや、アニマルセラピーなどと同じく、ファイヤーセラピーですね、これは。
こころを満たしてくれるというよりかは、逆に心のゴミを燃やし空っぽにしてくれる感じです。
会社であった嫌な出来事や日頃のモヤモヤを、たき火は灰にしてくれるのです。
私のたき火スタイル
たき火をする時、私の場合はほとんど、たき火台を活用します。
燃える物さえあれば、地面にそのまま木を組み、じか火でもたき火はできます。
それでも、たき火台を使う。
それには、いくつか理由があるのですが、大きく言うと3つあります。
1つ目は、自然に対しての配慮
配慮というほどでもないのですが、なんとなく燃えかすや炭で地面を汚したくないという気持ちがあります。
地面でたき火をするのが悪いという訳ではなくて、単にキャンプ場やバーベキュー場では、じか火を禁止している場所が多い為、そういう思考になったのかもしれません。
火事などのリスクも減るでしょうし、たき火台は自然には優しいような気がします。
2つ目は形跡を残さない
自然に対する配慮とは少し違って、なぜかそこにいた形跡を残さず帰りたい気持ちがあります。
別段、軍に所属していた訳でもないのに、これまた、なんとなくです。
立つ鳥跡を濁さず、という感じです。
たき火台を使うと地面が汚れないだけでなく、余韻をそこに残さず立ち去るのが、カッコイイと勝手に思っています。
面倒臭い人間だと思われるかもしれませんが、バンカーショットの後に土をならすように、紳士的に振る舞いたいわけです。
3つ目はたき火台という道具としての楽しさ
キャンプ用品には豊富な種類があって、その多くの中から自分の予算感に合った好きなものを選んで買うわけです。
そして、自分が選んだ道具を自分なりに使い込むというのが、楽しさの一つです。
たき火台に関していうと、これまでやってきたたき火の跡が、汚れやステンレスの色の変化として残るところが楽しいのです。
経験のつみ重ねがビジュアルとして残る楽しみは、新品のジーンズを何年もはき続けてリアルなダメージジーンズを作るような感覚や、真っ白なヌメ革のバッグを使い込んでアメ色に変化するのを、楽しむ感覚に似ています。
それが、たき火台にもあるような気がするのです。
使い捨て商品が多く出回り、最近では繰り返し使い込むという事が減ってきているように思います。
おそらく、使い込んでいる時間がないというのと、使い込んでいる間に時は流れトレンドが過ぎてしまうから。
だから、普段からトレンドに流されず、スタンダードなものを選ぶようにしています。
スタンダードなたき火台
たき火台も同じく、スタンダードなものをということで、ユニフレームのファイヤーグリルを買いました。
使っていて気付いたのですが、丈夫だから気負わず使えて、しかも使い込んで変化を楽しめる商品だなぁと。
シンプルで、デザインが良く、丈夫なもの。
これが、飽きずに使い続けられるモノの条件かも。
ダッチオーブンを乗せてもビクともしない丈夫なたき火台。
決してヤワではない。
そして、炭が接触しない面なんかは、とても良い焼け具合で、ブルーに光って美しいのです。
そんな、たき火を楽しみながら道具をも楽しむ、ゆったりとした時間が人生を豊かにしてくれる気がします。
たき火を楽しめる環境について
キャンプ場やBBQ場が多く点在する地域から、都内に引っ越しをした私は、たき火が体験できる場所が少なくなり、炎のゆらぎを見る機会が減ってしまいました。
私が望むことは、マナーを守れる大人が増えて、マンションの屋上や、川沿い、公園など、たき火ができるオープンな場所が増えてくればいいなと。
そして、もっとたき火というものがメジャーになれば、そういう場所も増えて少しでもストレスフリーな社会なればうれしいなと思うのです。
次は、いつ、たき火しようかな。