タープを買ったら試してみたい小川張り。
でも、「ハードルが高そう」と思っていませんか?
実は私もそうだったのですが、やってみたらロープ1本で超簡単にセッティング出来たのでご紹介します。
小川張りとは
小川張り(オガワばり)とは、タープの片方のポールを遠くに延長させ、テントをタープの中に入れ込むセッティングのこと。
小川張りは東京にあるキャンパルジャパン株式会社「ogawa」がシステムタープを販売しており、あるキャンパーがロープやセッティングテープで似たように張り「小川張り」と呼ぶようになったのが始まりだそうです。
キャンパルジャパンはキャンプ用品だけでなく、ガーデン用品やイベント・レンタル用品、防災用品など様々な商品を扱っていて歴史あるアウトドアブランドです。
システムタープとはタープとセッティングテープをバックルで簡単に繋げられるタープのこと。
システムタープは便利ですが、一般的なタープにはバックルがついていなのでセッティングテープやロープで小川張りをすることになります。
小川張りに用意するもの
小川張りでよく見かけるのがセッティングテープを使ってタープを張っているもの。
なかにはセッティングテープを自作している方もいたりします。
ですが実はロープ1本でも小川張りができ、ファーミリーキャンプからソロキャンプまで活用されています。
【用意するもの】
・ロープ
・ポール 2本
・タープ
・テント
・カラビナ(強度のあるもの)
カラビナはなくても可能ですがロープワークが苦手な人は、あると楽にセッティングできます。
ポールはタープに付属していたもので構いません。
付属していない場合は、テントの上にタープを張ることを考慮した長さにしましょう。
小川張りに使うロープは?
私はロープを小川張りだけでなく、ハンモックを張ったりタープを張ったり多様に使えるので好んで使っています。
結構テンションをかけて張るのであまり細すぎると切れる可能性があります。
タープの重さなどを考慮した太さのロープを買いましょう。
ロープはモンベルやホームセンターなどで量り売りしてくれているので、延長したい長さより少し長めに購入することをオススメします。
私は15mと長めに買いました。
小川張りのセッティング方法
小川張りを簡単に図にしてみました。
1、普通にタープを張る場合
2、小川張りの場合
1の普通にタープを張る場合だと右側のポールが邪魔になりテントを入れ込むことができません。
そのため2のように小川張り用のロープ(赤いライン)を使いBの位置にポールを移動させAの下に空間を作ります。
一見複雑そうですが実際はとてもシンプルです。
それでは小川張りの方法として難易度別に3つご紹介します。
【難易度 低】セッティングテープを使う方法
セッティングテープを使うのが1番楽な方法で、ロープワークなどできない方や女性などでも簡単にできます。
あらかじめカラビナやポールを差し込む穴が空いているので簡単にできてしまいます。
セッティングテープを使った設置方法は商品によって扱い方が異なると思うのでここでは割愛します。
【難易度 中】ロープとカラビナを使う方法
使用するロープワーク
Aの地点:エイトノット
Bの地点:エイトノット
用意したロープ(赤のライン)の両方をエイトノットで結びます。このロープの長さはテントの大きさなどによって延長する長さを調節してください。
Aの接続:タープとロープをカラビナでつなぎます。
Bの接続:エイトノットで作った輪っかをポールにひっかけ、タープ用のロープを上から被せます。
カラビナはキーアクセサリーの様なカジュアルなものは絶対に使わないでください。
強風であおられると折れたり曲がったりする可能性があります。
登山用や業務用の丈夫なものを使いましょう。
ちなみに、私が使っているのは、Brotreeというメーカーのカラビナ。
重さ21gで耐荷重が1200kgという、安心感のあるカラビナです。
タープが張れたらテントをタープ内に移動させて完成です。
【難易度 高】ロープだけで張る方法
使用するロープワーク
Aの地点:シベリアンヒッチ
Bの地点:エイトノット
基本的にカラビナで連結する方法と同じですが、ロープだけで小川張りをする場合は、Aの地点でタープと延長するロープを直接シベリアンヒッチなどで連結します。
Aの接続:タープとロープをシベリアンヒッチでつなぎます。
Bの接続:エイトノットで作った輪っかをポールにひっかけ、タープ用のロープを上から被せます。
これだとカラビナは不要ですが、しっかりと解けないよう結ぶ必要があります。
ロープだけで張る小川張りは2種類のロープワークが必要なので少しだけ難易度が高めかもしれません。
小川張りのメリット
小川張りは形だけでなく便利で理にかなった張り方ともいえます。
雨に濡れずに過ごせる
リビングとテントを一体化させた小川張りは雨に濡れずに行き来できます。
雨の日はテント内でゴロゴロしたり、タープ内で食事をしたり移動が多くなりがち。
そんな時テントとタープが離れていると雨に濡れるので、一体化された小川張りのメリットが最大限に活かされます。
コンパクトにタープとテントを設営
小川張りはテントとタープが一体化しているので、テントとタープを離れた場所に設営するより占有面積を抑えられます。
ふもっとぱらのようなキャンプ場であれば広々と張れば良いかもしれませんが、区画のキャンプサイトではテントとタープを別々に張るよりもまとまって、使いやすいセッティングになります。
見た目がかっこいい
単純に小川張りは見た目がかっこいいです。
どんなタープでも設営は可能ですが、特にヘキサタープを使うと美しく見えます。
また直接ポールを接続していないので、遠目から見ると少し浮いているようにも見えるのも面白いですね。
簡単にできる張り方なのでタープを買ったらぜひチャレンジしてみてください。
使用テントはスノーピーク アメニティードームM
使用タープはアメニティータープ ヘキサL
小川張りのデメリット
と良いことばかり書きましたがデメリットもあります。
それは居住空間が狭くなる点です。
Aの部分が重さで普通にタープを張るよりも低くなり頭上に圧迫感を感じます。
そのためテーブルやチェアをロースタイルにするなどの工夫が必要です。
Bの地点のポールを長めにすると良いかもしれません。
小川張りの強度は??
よく小川張りは風に弱いと言われますが、キャンプした当日はテントやゴミなど吹き飛ばされている家族がいるほどの強風でしたが安定のセッティングでした。
しっかりとタープを張っていれば、かなりの強風でも耐えられそうな気がします。
ただ小川張りはロープで延長しているので物理的に風には弱いです。
タープが吹き飛んで他人に危害を加えてもいけないので強風の時は撤収しましょう。
タープを張るときのコツは、しっかりと風が通り抜けるようにタープの向きを考えて張ること。
そしてロープをピンと張って、しっかりとペグダウンすることです。
小川張りのコツは最初は緩めに張り、少しずつテンションをかけ均等に張ることでシワが少なくなります。
ペグはできるだけ長めのものを使うことをオススメします。
ぜひロープ1本で小川張りをチャレンジしてみてください。
まとめ
小川張りをマスターすればテントとタープだけでツールームのテントのように快適な居住空間を作ることができます。
初心者の方はカラビナとロープを使って、少し慣れてきたらロープ1本でロープワークを使い小川張りにチャレンジしてみてください。
ロープワークを使うとキャンプの幅が広り様々なアレンジが可能です。
以上、ロープ1本で小川張りのご紹介でした。
関連記事:ロープワークについての記事