せっかく予約していたキャンプの当日が雨。という時、へこみますよね。
だって、あの、スカーっと晴れた大自然の中、キャンプしたいですから。
それでも、天気はどうしようもない。
割り切って、雨の日をしっかり楽しむよう、頭のスイッチを切り替えましょう。
では、雨の日のキャンプでどんな注意点とテクニックがあるか、そしてどうやってキャンプを楽しむかをご紹介します。
雨の日のキャンプテクと注意点
雨だからと言ってキャンセルするのではなく、ポイントをおさえれば雨の中でもキャンプは楽しめます。
大自然を相手に遊ぶわけですから、そういうのも含めてアウトドアではないでしょうか。
天気予報をしっかりとみて、防雨風や雷雨などの警報が出る確率がないのであれば、思い切ってキャンプ場に行ってみましょう。
その注意点とテクニックです。
テントを張る場所は高い位置に
まず、キャンプ場に到着したらできるだけ小高い場所を探しましょう。
当然ながら水は高い位置から低い位置に流れます。
平坦だからとか、景色がいいからと低い位置にテントを張ると、水が流れてきてテントやタープ内が水浸しになる可能性があります。
少し傾斜していても、できるだけ高い場所を選びましょう。
砂利か、草の上にテントを張る
テントについた泥を落とすのは相当大変です。
びっくりするぐらいにドロドロになります。
無知だった頃、位置が高いという理由でテントを張った場所は地面が土。
もう、帰ってからのテントとタープの洗濯が大変でした。
なので、高い場所を見つけたとしても、地面が土なら避けるべきです。
芝か、できれば砂利の場所を選んで設営するようにしましょう。
後片付けやメンテナンスを考えた地面選びが大事です。
あらかじめ区画が決まっている場合は、場所のチョイスはできませんが、フリーサイトの場合、場所をしっかりと選ぶことが大事です。
グランドシートは敷かない
いろんなメディアでグランドシートは推奨されていますが、逆に私は敷きません。
なぜなら、結局テントもグランドシートも汚れるので、洗うものが増えるから。
普段からもそうですが、汚れ物を減らすためにも、グランドシートは使用しません。
雨の日でなければ、そんなに汚れることもないですし、設営と撤収が楽というメリットもあります。
ただし、テントのフロアの防水性が不安な方は、内側にレジャーシートを敷くといいでしょう。
タープは安物でもいいから必須
雨の日のキャンプにタープなしだと、テントに籠らないといけないので、楽しみの幅が狭まります。
上手にタープを張ることが雨の日を楽しむテクニックの一つです。
クローズできるシェルターでも良いですが、あえて雨を眺めながら、タープ下で過ごすのが心地いいです。
タープ下で焚き火をするなら難燃性のタープが必要です。
雨で濡れているので、タープは燃えることはないと思いますが、せっかくのタープに穴が開くと悲しいですからね。
燃えないタープを用意しておくか、タープ内では焚き火をしないかの二択になるでしょう。
タープに傾斜をつけ水の流れを作る
タープの設置にはコツがいります。
こんな張り方をしたら、瞬間にタープの上に水がたまり、崩壊してしまいますので、ご注意を。
タープの中腹にラインを引いて水の流れを作ります。
いわば「雨どい」みたいなものです。
雨どいの流れ先も、低い位置に流れるよう工夫が必要です。
でないと、流れた雨水がタープ内に流れ込んできます。
タープの内側にロープを張る
タープの内側にロープやデイジーチェーンを張っておきましょう。
濡れた洋服をハンガーにつって乾かしたり、食器などをぶら下げたり、ランタンを吊り下げたりできます。
色々と吊るしていると、基地感がでて雰囲気がでます。
雨の日でなくとも、タープ下にロープを張るのは便利なのでおすすめです。
ペグは長めのものを
地面がぬかるんでいるので、ペグが抜けやすくなります。
地面にもよりますが、30〜40cm以上は欲しいところ。
ペグの上に石や丸太などを乗せてペグが抜けないように工夫したり、ロープワークを使ってくくり付けるのもひとつのテクニックです。
小川張りなどでテントとタープを接続
雨の日は、まずタープを張ってからテントを張ります。
その方がタープ内でテントが設営でき、濡れずに済むからです。
タープとテントは近づけて行き来できるように設営するのがポイントです。
タープは小川張りという張り方がおすすめです。
小川張りとは、タープの片方のポールをロープなどで延長し、本来ポールがある位置にテントを設置します。
詳しくは小川張りの記事も一読ください。
ミニマムな道具で
雨の日はテントやタープだけでなく、その他の道具もドロドロになります。
そのため、できるだけミニマムなキャンプがおすすめです。
ファミリーキャンプだとあれこれ道具を持っていきたくなりますが、後片付けが大変なので、最小限の荷物におさえましょう。
ランタンはいつもより明るめに
雨の日は、どんより暗いので、ランタンで明るくしましょう。
薄暗いままだと、気分も沈みます。
昼間からずっとランタンをつけることを考えて、いつもより「ランタンを多く持っていく」「ランタンの燃料を多めに持っていく」などを心がけましょう。
せっかくの夜に燃料切れになると何もできなくなりますからね。
キャンプ道具はミニマムを心がけたいですが、ランタンはいつもよりひとつ多めがマストです。
道具が汚れないようフィールドラックを使う
地面にキャンプ道具を置くと汚れるため、フィールドラックなどの棚を使いましょう。
クーラーボックス、キャンプ道具、ジャグなど、とにかく地べたに置かないようラックを使うことをおすすめします。
少しでも地面から離すことによって、泥の跳ね返りが減ります。
ドロドロになった道具の清掃は大変ですが、ラックを綺麗にするのは意外と楽なんです。
おすすめは、ユニフレームのフィールドラックです。
道具の量に合わせて、ラックを用意しましょう。
タオルを多めに持っていく
バスタオルよりも、ハンドタオルを多めに持っていく方が良いです。
汚れたタオルはすぐに取り替え、常に新しくしておきたい。
バスタオルって面積は広いのですが、細かい使用に向かないので、タオルを多めに持っていきましょう。
キャンプの途中や、帰りの温泉に寄るときの事も考えて、我が家では一泊一人当たり2枚程度持っていくようにしています。
初めて雨キャンプをするなら、念の為プラス1枚多めに持っていっても良いかと思います。
撤収時の順番
雨の日のキャンプでは、撤収も順番があります。
道具 → テント → タープの順に片付けます。
これは、準備するときと逆ですね。
タープの下で他の道具を濡らさないように片付ければ、びしょびしょに濡れるのはタープだけ。
というのが、1番理想です。
防水性のあるドライバックかゴムバケツを使う
濡れたテントやタープは、ザーザー雨が降る中、丁寧に畳んでいられません。
さっさと車に詰め込んで帰りたいと焦ります。
そのため、濡れたものを放り込む大きめのドライバックやバケツなどが必要です。
重宝するのが、タブトラッグスというゴムのバケツ。
サーファーはこのバケツの中でウェットを脱いで、そのまま、タブトラッグスの中で洗い、持って帰ります。
キャンプでも雨の日に濡れたものは、全部これに放り込んで帰ります。
タブトラッグスは、ほんとめちゃくちゃ便利。
自宅でもランドリーボックスとして使えて、一家にひとつは欲しいところです。
素早い撤収をするためにも、大きめの防水性のある入れ物を用意しておきましょう。
撤収後の乾燥が大事
晴れた日は、現地でシュラフを干しますが、雨の日はこれができないので、自宅に帰ってから広げて陰干しをします。
テントやタープもしっかりと洗ってから乾燥させましょう。
そうでないと、加水分解と言って、防水性が損なわれベタベタになる可能性があります。
加水分解はハードシェルや、防水性のバッグなどでもおきます。
また、洗うときや自宅で広げるときの注意点として、意外にもテントやタープってバカでかいんです。
家電屋さんで見たテレビを買って帰って自宅におくと大きく見えるのと同じです。
アメニティードームMなんか広げると、リビングいっぱいになります。
浴室でジャブジャブ洗って浴室乾燥で乾燥させるか、ベランダやガレージで洗って広げて干すなど工夫が必要です。
しっかりと洗って、しっかり乾燥させることがキャンプ道具を長持ちをさせる秘訣です。
キャンプ道具は決して安いものではないので、きちんとメンテナンスしておきたいところです。
面倒な人は乾燥サービスもありますので活用すると良いでしょう。
また、雨の日だけテントとタープをレンタルを利用するのもありです。
雨の日のキャンプで楽しむ方法
雨の日にそれぞれ注意することはわかったとして、何をして遊ぶかが問題です。
キャンプがメインの趣味という方は、キャンプ+(他の趣味)をもつといいでしょう。
サーフィン、サップ、釣り、などのアクティビティや、料理、手芸、クラフトなどのカルチャーな趣味があれば、幅が広がります。
せっかくキャンプに来たけれど、雨だから退屈。。。とならない為にも楽しみ方の例をあげておきます。
濡れてもいいアクティビティをしてみる
サーフィンや、ボディボード、サップ、などはどうせ濡れてしまうアクティビティ。
濡れるのを逆手に取って、濡れても問題ないアクティビティをやってみるのも手です。
ただし、天候が悪化した場合は、思い切って中断する勇気も必要です。
丁寧に料理をしてひたすら食べる
キャンプと言えど、意外にもサクッと料理を済ませている方も多いのではないでしょうか。
少し手間をかけて、煮込み料理を作ったり、時間がかかる料理にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
スナック菓子は控えて、バームクーヘンを作ってみるのもアリかもしれません。
雨の日は、じっくり作って、ひたすら食べる日と割り切りましょう。
トランプなど自宅で遊べる道具を持ち出そう
ファミリーキャンプならトランプ、ソロキャンプなら、ipadで映画をみたり、絵を書いたり、読書したり。
ついついUNOを持っていきたくなりますが、トランプの方がバリエーション多く遊ぶことができます。
ファミリーで、大富豪や七並べ、ポーカーなど楽しむとコミュニケーションが深まります。
ソロキャンプなら、これまで録りためていた映画やドラマをひたすら観るのもアリです。
ちなみに、雨の日に観た「ショーシャンクの空に」という映画は実際の雨の音と、映画の雨のシーンがミックスされて臨場感たっぷりでした。
ぜひ、おすすめです。
木を削ったりして何か作ってみる
お気に入りのナイフや彫刻刀で、黙々と木を削り、カトラリーを作るのはどうでしょう。
ウッドのカトラリーは、チタンと遜色なく軽量です。
また、買うと高価なものが多いです。
自分で作ったカトラリーで食べる食事はワクワクするでしょう。
拾った枝などを利用してハンガーを作ったり、部屋に飾るオブジェを作るクラフトも子ども達が喜びそうです。
レインウェアはいいものを
昔は「カッパ」なんて言ったりもしました。
小学校の頃なんかは「カッパ」というネーミングがダサくて、絶対に着たくありませんでした。
しかし今は、レインウェアと言って、ちょっと洒落た言い回しなので着たくなります。
お気に入りの傘を持っていると雨の日のテンションが変わるのと同じで、レインウェアもゴアテックスでちょっと良いものを買ってみては。
高機能のレインウェアは、体の蒸れを外に逃しつつ、雨を中に通さないという、優れたものを各メーカーが販売しています。
レインウェアではなく、ハードシェルでも構いません。
良いハードシェルを着ていると、雨が全く憂鬱に感じないのは私だけでしょうか。
なんというか、無敵な鎧をまとった感じです。
子ども達は100円ショップのレインウェアでもいいのですが、お父さん、お母さんは、テントの設営などでずぶ濡れになるので、ちょっと良いものが欲しいところです。
楽しみ方はそれぞれの雨キャンプ
以上、雨の日のキャンプテクと、楽しみ方でした。
雨の日だといつもと違う過ごし方になるため、あらかじめ何をするかプランニングが大事です。
あとは、楽しむ心。
キャンプでも、仕事でもネガティブにならず、前向きな気持ちでチャレンジすればきっと楽しいはずです。
せっかくキャンプ場の予約をしたのに、雨でキャンセルするのはもったいない。
人気のキャンプ場が空いている可能性もあって、デメリットばかりではない雨の日のキャンプをぜひ楽しんでみてください。