キャンプの沼は色々ありまして、焚き火台の沼や、バーナーの沼、チェアの沼などなど。
テーブルもひとつの沼で、色々買っては「なんか違うなぁ〜」と納得いくものが見つからないものです。
そのテーブルの沼を脱出できそうなテーブルを見つけましたのでレポートします。
その名もモンベルの「マルチフォールディングテーブル」
モンベルのマルチ フォールディング テーブルとは?
名前の通りマルチな使い方ができるので、「マルチフォールディングテーブル」
そのまんますぎて、逆に思い切ったネーミングです。
モンベル初のテーブルが発売ということもあって、話題になりましたね。
現在でも、品切れで入荷待ちとなっています。(2021年07月01日現在)
価格はそれぞれ下記の通り。
幅71×奥行き70cmのスクエアタイプは価格¥16,390(税込)
幅112.5×奥行き70cmのワイドタイプは、価格¥21,450(税込)
“独自の「ハイローザシステム(特許出願中)」により、コンパクトに折り畳め、チェアの高さや使用シーンに合わせて、天板の高さを三段階に変えることができるテーブルです。フレームには軽量で強度に優れたアルミニウム合金を使用しています。ポールを差し込み広げることで簡単に組み立てられます。リバーシブル仕様の天板には耐水性・耐候性に優れた素材を使用しています。”
発売前から予約して品川のモンベルで運よく手に入れることができました。
焚き火台と同じく、数量少なめに作っているんですかね。
一時は値段が上がっていたので、これも需要と供給が合っていないようです。
それでは、仕様を見てみます。
仕様
モンベルのテーブルはマルチフォールディングテーブルを含め、天板の違いと、サイズ違いで4種類あります。
マルチ フォールディング テーブル
【素材】フレーム:アルミニウム合金、スチール
天板:メラミン樹脂、グラスファイバー、ポリプロピレン
【耐荷重(静荷重)】約30kg
【重量】2.71kg(2.83kg) ※( )内はスタッフバッグを含む重量です。
【カラー】オーク(OAK)
【サイズ】高さ67(Hi)・54(Low)・39(Za)×幅71×奥行き70cm
【収納サイズ】高さ11×幅17×奥行き70cm
マルチ フォールディング テーブル ワイド
【素材】フレーム:アルミニウム合金、スチール
天板:メラミン樹脂、グラスファイバー、ポリプロピレン
【耐荷重(静荷重)】約30kg
【重量】4.33kg(4.49kg) ※( )内はスタッフバッグを含む重量です。
【カラー】オーク(OAK)
【サイズ】高さ67(Hi)・54(Low)・39(Za)×幅112.5×奥行き70cm
【収納サイズ】高さ19×幅18×奥行き70cm
L.W.マルチ フォールディング テーブル
【素材】フレーム:アルミニウム合金、スチール
天板:PVCターポリン
【重量】2.15㎏(2.28㎏) ※()内はスタッフバッグを含む重量です。
【カラー】ブルーブラック(BLBK)
【サイズ】高さ67・54・39×幅72×奥行き70.5cm
【静荷重】約20kg
【収納サイズ】高さ11×幅17×奥行き70cm
L.W.マルチ フォールディング テーブル ワイド
【素材】フレーム:アルミニウム合金、スチール
天板:PVCターポリン
【重量】3.40㎏(3.56㎏) ※()内はスタッフバッグを含む重量です。
【カラー】ブルーブラック(BLBK)
【サイズ】高さ67・54・39×幅113.5×奥行き70.5cm
【静荷重】約20kg
【収納サイズ】高さ16×幅17×奥行き70cm
L.Wの方は、天板がウッドっぽいものではなくビニールっぽいものでできていて少し軽量になっています。
マルチ フォールディング テーブルのいいところ
私が買ったのはマルチフォールディングテーブル ワイドの方。
ファミリーキャンプ用に大きめのテーブルが欲しくて、色々とネット上を探し回って見つけました。
不思議なもので、マルチフォールディングテーブルは、キャンプで使えば使うほど愛着が湧いてきています。
組み立てる工程とか、使用感とかがそうさせるのでしょうか。
使っていて、便利だなと思う点をあげてみました。
高さ調節ができる
このポッチを押して高さを調節します。
一般的なキャンプのテーブルは高さ固定なので、調節できるというのは1番大きなメリットですね。
モンベルでは高さを「Hi」「Low」「Za」と表記していますが、わかりにくいので、この記事では「高」「中」「低」としておきます。
マルチに高さを変えられると、いろんなキャンプスタイルに合います。
キッチンとして使うなら「高」、食卓として使うなら「中」に。
お座敷スタイルなら、「低」にできます。
ちなみに、よく使う高さは「低」です。
テントやチェアがロースタイルなので、低めにする方がまとまりがいいんですよね。
ノルディスクのアスガルドの中などで使うときにはお座敷スタイルが使いやすいでしょう。
リバーシブル
天板がリバーシブルになっていて、ナチュラルなカラーか、ダークなウッドのイメージにするか好みで使い分けられます。
意外とリバーシブル可能な天板のテーブルって少ないんですよね。
ウォルナット好きなので濃いめの天板にしたいところですが、スタンレーの水筒やマグカップがブラックなので、テーブルの天板は薄い色が似合うように思います。
比較的リーズナブル
このたぐいのテーブルは高価なものが多いですが、マルチ フォールディング テーブルは、さすがモンベルというぐらいにリーズナブルな価格となっています。
ヘリノックスのタクティカルテーブルを2個買うか、モンベルのマルチフォールディングテーブルを買うか迷うところですが、ファミリーでカジュアルに使うのならモンベルのテーブルはおすすめです。
ソロキャンもするし、ファミキャンもするというなら、ヘリノックスのテーブルを2台買う方がいいかもしれません。
座った時に足が当りにくい
両膝を入れられる様、考えられています。
たまに、机と机の間に座った時、脚の邪魔さにイラッとしたことないですか?
このマルチフォールディングテーブルは、脚の構造が他のテーブルにはない珍しい形をしています。
特許も出願中だそうで、この形状が利便性だけでなく、剛性も高めているように思います。
対荷重は30キロなので、鍋敷きを使えばダッチオーブンなども置けます。
キャンプのテーブルは軽いものが多く、足が当たると上に置いてあるものがなぎ倒しになったりするので、足が当たりにくい構造はよく考えられているなと思います。
リビングにも合う
シックなカラーなので、リビングにおいても邪魔にならないデザインです。
天板がリバーシブルなので、お部屋のテイストに合わせて雰囲気を変えることができるのは嬉しいポイント。
マルチ フォールディング テーブルワイドであれば、最大6人で使用できます。
急な来客や、パーティーをする時の料理置き場などさまざまな使い方もできますね。
つい最近までは、在宅勤務用のデスクとしても使っていました。
重いPCは置けませんが、ノートパソコンで仕事をするくらいなら全然問題なし。
マルチ フォールディング テーブルのここがいまいち
使い勝手や、細かいディティールは問題ないマルチフォールディングテーブルですが、少し要望というか、こうだったらいいのに、という個人的な意見です。
脚の色と天板の色
モンベルの商品って、全体的に少しグレーが混ざっているというか、くすんでいる気がします。
モンベルのロゴの色がこの色だから仕方ないのかもしれないけれど、脚の色がちょっと変わったブルーなんです。
単純に脚はブラックで良かったのではないかと思うのですが、これもブランドのオリジナリティを出そうとした結果でしょうか。
個人的な希望としては、マットブラックが良かったですね。
また、天板もリバーシブルで両面ウッドテイストなのですが、どちらもスカッとした色ではありません。
もう少し、黄色っぽいナチュラルカラーと、ウォールナット風のテイストにしてもられば良かったです。
天板の塗装がはげる
結構使っているので、塗装がはげてきました。
まぁ、これも味といえばそれまでですが、気になる人はあまり硬いものを擦らない様にしましょう。
実験していませんが、ステッカーなんかも貼ってから剥がすと、このように塗装がはげるかもしれません。
天板を外さないと高さ調節できない
これは、ケースの内側の説明書です。
これをみるとわかるかもしれせんが、高さ調節をしたい時は、天板とステーを一旦外して付け替えないと、高さ調節ができません。
高さを決めてしまえばそんなに調節することもないかと思いますが、天板をつけたまま上下できると理想的です。
例えば、「高」にして立って調理をし、「低」にして食事をするなど。
欲を言い過ぎでしょうか。
重くて大きい
折り畳めるといえど、やはり天板や脚の大きさがあるので、収納サイズも大きく重いです。
この辺りは、競合しそうな、Helinox(ヘリノックス)のタクティカルテーブルのテーブルと比べてしまいます。
ワイドだと4.5キロぐらいあります。
天板を薄くしたり、脚を軽くしたりすれば、軽量化とコンパクト化が実現しそうですが、剛性を考えると難しいのでしょうか。
グラつきがある
天板を少し手で押して左右に揺らしてみるとグラつきます。
構造上、細い骨組みでできており、組み立て式なので仕方ないですが、子どもなどはよくテーブルに手をついたりするので、テーブルが崩壊しないように要注意です。
特に、背の高い水筒などを立てて置いている場合は、揺れて倒れる危険性があるので気をつけましょう。
みんなが気になるあのチェアと合うのか問題
テーブルの良さはわかったとして、さて、どのチェアに合わせるのかが重要になってきます。
そこで、よく使われているヘリノックスのチェアワンとカーミットチェアを合わせた感想です。
ヘリノックスのチェアワンと合わせる場合
ヘリノックスのチェアワンを使うときは、「中」の高さにすると良いです。
「低」にすると座面の高さ的に膝がテーブルより上に出すぎて、見た目のバランスが悪い気がします。
カーミットチェアと合わせる場合
カーミットチェアの場合は、「中」と「低」のどちらでも高さは合いますが、個人的には「低」の方が使い勝手と、見た目が良くて好きです。
この写真は「中」で使用していますが、少し高いですね。
「低」の場合は、シェラカップなどで手に持って食事をすることが前提になりますが、バーナーを使ったり、調理をしたり、いろんな面で「低」のセッティングが使いやすいです。
タクティカルテーブルと高さの比較
参考までにヘリノックスのタクティカルテーブルと高さを比較してみると、「中」の時とタクティカルテーブルLは4cmモンベルのテーブルが高く、「低」とタクティカルテーブルMを比較するとほぼ高さが同じでした。
モンベル マルチフォールディングテーブル「中」 54cm
ヘリノックス タクティカルテーブル L 50cm
モンベル マルチフォールディングテーブル「低」 39cm
ヘリノックス タクティカルテーブル M 38cm
注意点
マルチ フォールディング テーブルを扱うときは下記の点に注意してください。
天板を持たない
天板はほぼ置いてあるだけなので、天板を持ち上げるとすぐに外れます。
テーブルはテントを張った後や、焚き火の位置によって、移動させることが多いと思いますが、天板を持たず、脚を持って移動させるようにしましょう。
キャンプ用のテーブルはこういう構造のものが多いので、モンベルのテーブルだけではなく、注意したいところです。
せっかくの、テーブルの上のものが悲惨なことになります。
またテーブルの上には、ガスや熱いお湯がない状態にしてから移動させましょう。
端っこに荷重をかけない
どうしても構造上、こういうテーブルは端っこに荷重をかけるとバランスが悪くなります。
手をついたり、重いものを乗せないうように気をつけましょう。
仕様には耐荷重が30キロとありますが、端の方はそこまで高くないと思います。
変な荷重をかけるとテーブルごとひっくり返る可能性がありますので要注意です。
熱いものは厳禁
基本的に、アルミなどの素材でできていないテーブルには熱いものは置いてはいけません。
それでも、たまに、キャンプ場の既設テーブルなどが焦げている場合があります。
知識があってやっているのか、そうでないのかわかりませんが、熱いダッチオーブンやフライパンなどを置くときは鍋敷きを利用しましょう。
マルチ フォールディング テーブルの天板は、「メラミン樹脂」「グラスファイバー」「ポリプロピレン」という素材でできているため、あっという間にドロドロに溶ける可能性があります。
結論 マルチ フォールディング テーブルはオンオフ使える
マルチ フォールディング テーブルは、なかなか手に入らないかもしれませんが、一家に一台欲しいところです。
実家の和室には応接用の大きな座卓がありましたが、ミニマムなライフスタイルが主流になってきた今では、こういう収納性の高い大きいテーブルを使うのが時代にあっているように思います。
キャンプでも、リビングでも使えるマルチ フォールディング テーブルを一度チェックしてみては。