たいてい初めてのことは鮮明に覚えているもので、記憶力のない僕でもスノーボードを始めたきっかけはよく覚えている。
もともと、スノーボードやスキーなどウィンタースポーツをする人を、変態をみるような目で見ていた。
なんで、クソ寒い時に、クソ寒い場所に防寒までして行かなければならないのかが、理解できなかったからだ。
自分の意思では絶対にやらないけれど、ハマってしまうものは、得てして友達に誘われているような気がする。
このときも、ストリートスポーツをまだ知らない僕に、会社の同僚がスノーボードに誘ってきたのである。
同僚 「冬休みに、スノボいこ!」
僕 「ぜったいに、寒いのムリ!」
同僚 「楽しいと思うで、やったことないけど」
僕 「ないんかい!よけいにイヤや!」
同僚 「みんなでワイワイ泊まりで行こうや〜」
僕 「ワイワイ……は、楽しそうやな」
同僚 「ほな、決まりな〜予約しとくし」
僕 「お、おう」
ってなぐあいに、会話が進み、半ば押し切られるかたちでスノーボードに行くことに。
文字で書くとあっさりしているけれど、行く決断をするまでに時間がかかった。
スノーボード用品店へ道具探し
行くと決まったら、道具をそろえたがるのが僕の悪いクセ。
と、誰かのセリフのようだが、スノーボードの道具が必要ということで、滋賀県では有名なスポランへ。
店内の商品を見ていると、すべてが高い!
そして、初めて気づいたけれど、必要な道具が多すぎる。
板とウェアだけかと思いきや、ビンディング、リーシュコード、ゴーグル、グローブ、帽子、パス入れ、リムーバー、ワックス、ボードケース、ブーツケース、デッキパッドなど。
全部、道具を揃えるのに30万円ぐらいかかりそう。
今なら、かしこく買えると思うけれど、それでも10万円以上はかかるんじゃないかな。
初心者なので、店員さんにいろいろと聞きながら、結局セールの板と、セールのウェアと、セールのブーツなどを買った。
20年以上経った今でも使っているけれど、スノーボードトリップができるように、サロモンのボストンバッグまで買った。
長続きするかわからないのに、とにかく独身でお金はあったから、ひとしきり道具をそろえた。
初滑りの印象は
同僚と行くことになったスキー場は、栂池高原スキー場。
遠路はるばる行って楽しめなかったらダメだということで、少し練習がてらに滋賀県の国境スキー場へ。
ここのスキー場は、なだらかで初心者には滑りやすいゲレンデになっている。
まずは、リフトになんか乗れないから、板をかついで雪山を登る。
レギュラースタンスだから左足だけにビンディングをはめて、リフトから降りた時にすべって止まる練習。
これが意外にも難しいし、コケまくる。
それでも、さんざん寒さを心配して、若干バカにしていたウィンタースポーツだけれど、動いているからすぐに体は温まり、すべる感覚を楽しんでいる自分がいた。
コケて痛いし、寒いはずなのに、ただの喰わず嫌いだったのか。。。
ある程度練習すると出来るようになり、次はリフトに乗る。
初めて両足固定してみると、立つのが難しい。
エッジをきかせて立っているので、今度は斜面に対して平行に板をかたむけて、すべる。
すべって、コケて、すべって、コケて。
寒い雪山でも、山をすべるという快感がわかってきた。
すべるレベルにはならなかったけれど、こんなにも初日で、ある程度楽しめるようになるとは思わなかった。
サーフィンはなかなか楽しめる域に行くのは難しいけれど、スノーボードは感覚さえつかめば初心者でも楽しめる。
栂池高原スキー場では、言うまでもなくロングコースなので思い存分楽しんだ。
思い存分、コケたけど。
初心者で、スノーボードやスキーを敬遠している人に伝えたい。
レンタルでいいので、ぜひ始めてみてください。
三回行けば、三回目には十分に楽しめると思います。
ひとつだけ、注意点が。
初心者は体重移動ではなく、力技ですべるから、身体中が筋肉痛になることをお忘れなく。