オピネルナイフは所有欲をかきたてる

オピネル

ナイフはキャンプにもっていくべきアイテムのひとつだと思う。

ベテランキャンパーは、野菜など調理用の素材は自宅から下準備をし、ジップロックなどに入れてもってきているんじゃないかな。

遊ぶことがメインだから、現地でゆっくりと調理をしたくないという人もけっこう多い。

サッと、テントを立て遊びに行き、調理も手早くすませる。

そういうキャンプスタイルも有りなんだなぁと思いつつも、ほんねは現地で調理を楽しみたいと思っている。

 

僕は、オピネルという手のひらサイズのナイフを愛用している。

灯油のランタンと同じく、どういう経路で手に入れたか記憶にない。

これまた、カタログギフトか何かだと思う。

キャンパーになるまで、正直オピネルは木を削ったりするのに使っていたぐらい。

宝のもちぐされとはこのことだね。

むかしから無知な状況でも定番のものを手に入れてきたのは、僕のモノをえらぶ嗅覚のおかげだと、勝手に自画自賛している。

 

オピネルというのは、フランスの折りたたみ式のナイフ。

先日、本屋さんに行ったら、コレクションのようにさまざま展示されていた。

ナチュラルなウッドのものだけではなく、カラフルなオピネルも展開されていて女性にも人気が出そうな予感。

 

このオピネルもランタンと同じく、すててやろうと思ったときが一度だけある。

それは、おりたたんだ刃が、のばせなくなったとき。

今でこそインターネットで検索すればわかるものの、ずいぶん前のできごとなので、どうすることもできなかった。

少し考えて、慣性の法則を使えばいいかも?と思いつき、もちてのはしっこを岩にたたきつけてみた。

車で急ブレーキをかけたときに、頭だけが前にいく、あの原理。

予想どうり、刃の先端が少しだけ見え、そこを何かにひっかけて、刃をだすことに成功した。

オピネル使いなら、あたりまえのことらしいけれど、キャンパーでもない時分に扱いにくいなぁと思った記憶がある。

 

いまでは、キャンプにはかかせない道具のひとつとなった。

野菜を切るときも、魚をさばくときも、これ一本でこなす。

自宅には、普通の包丁、刺身包丁、出刃包丁、ペティーナイフなどいくつもあるのに、キャンプでは小さなオピネル一本だけ。

普段、実にむだな道具をたくさんもっているのかと実感する。

 

ナイフは、「切る」いがいにも、「刺す」ということもできる。

「刺す」というとなんだかぶっそうに聞こえるかもしれないけれど、じっさいは調理のときに食材をひっくりかえしたり、食べるときにフォークがわりに使ったりできる。

スノーピークのソリッドステークやオピネルのナイフに肉をさして食べているすがたはワイルドそのもの。

口のケガだけでなく、彼女や奥さんにドン引きされないよう注意がひつようだけどね。

 

オピネルのナイフって、フランスでは普段にも使われているだけでなく、レストランのシェフも使っているそう。

日本とは調理方法がちがえど、オピネルで料理をするライフスタイルにあこがれる。

サイズがさまざまあるので、3種類ぐらいはそろえて、普段の料理に使ってみたいな。

細かいサイズ展開をしているところらへんが、道具をそろえる楽しみを演出しているのかもしれない。

オピネルも戦略的で困っちゃう。

ミニマリストとはうらはらで、所有欲をかきたてるオピネルナイフは僕のラインナップにあと何本か増えていきそうな予感。

今後も、キャンプだけでなく自宅でも長く使いつづけようと思う。

アウトドアマガジン編集部

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